うる星やつらテレビシリーズ第二期データ
6/19更新

第一期   第二期   第三期   第四期   第五期   第六期   第七期   第八期   第九期

※全て敬省略、すんません。
※原作の「1-1」表示は、小学館コミックス1巻1話目を表しています。
※「感想」は管理人deaconの独断と偏見によるものです。あしからず。

第43、44話 スペースお見合い大作戦(前編、後編)
放送月日 1982.4.7
脚本 辻真先
演出 押井守
原作 9-7.8.9.10
作画監督 遠藤麻未
独断評価 ★★★★★
原画 小林一三、曽我部孝、千葉順三、高木敏夫、山下将二
鷲尾真知子(さくら)、玄田哲章(レイ)、沢りつお(ラムの父)、水島裕(ユニ)、佐々木るん(ディアナ)、詩織
内容
(43
 44話)
テンが洩らした一言からラムがお見合いに行くことを知ったあたる。自分に惚れきっているラムがお見合い話に悩まないわけがないと高をくくっていたあたるだが、いざ自分の部屋に帰るとそこにはお見合いに向けて衣装選びに悩みながらも喜々としているラムの姿が。「ダーリンにはどーでもいいことかもしれないけど、うちにとっては大切なことだっちゃ」というラムの発言に愕然とするあたる。翌日の学校ではテンがばらまいたラムのお見合い話の噂で持ちきりであった。無関心を装いつつ、テンが宇宙船を持っていると知った途端級友に早退を告げるあたる。無理矢理テンの小型宇宙船に乗り込んでラムの見合い話殲滅に乗り出していく。ラムのお見合い会場で別のお見合い壊滅を狙うメンバーと合流したあたるは変装しながらもラムを奪取しようとするが・・・。
感想
(43
 44話)
第19話、20話「ときめきの聖夜」に続いて隠れうる星ファンを増やしたであろう記念すべき作品。非常にテンポが良くキャラも生き生きとしている。地底のプリンス役にはメガネ担当の千葉繁氏が。突如豹変する変態絶叫ぶりを演じさせたら彼の右に出るものはいまい。まさに千葉ワールド炸裂。プリム役は、正体が露見する前は玄田哲章氏、露見した後は鷲尾真知子さん。いくら意外性を前面にだそうという魂胆があったとしても、この声の豹変振りにはちょっとついていけないぞ。絵柄も見やすいのだが、途中学校のシーンはちょっとディフォルメし過ぎではないだろうか?何故か仮面ライダー1号2号もおったし・・・。また、当時サンデーに応募してめでたくうる星やつらにキャラを乗せてもらった兵庫県の藤本仁氏は今は何をやっているのであろうか?(地底のプリンスのキャラデザイン)。もう41、2歳だろうに・・・。ラムのお見合い会場に向う為、あたるが狭苦しいテンのUFOに乗ってるシーンにはこの回からのEDテーマとなる「心細いな」のBGMがかかっていた。この回の「心細いな」と後の「君去り後」のあたるが町をさすらうシーンにかかっていた「心細いな」はストーリーの雰囲気を盛り上げるのに非常にいい効果を出していた。脚本として初めて辻真先氏の名前がクレジット!


第45、46話 春らんまんピクニック大騒動!(前編、後編)
放送月日 1982.4.14
脚本 山本優
演出 押井守・原田益次・河井佐知彦
原作 前編2-5、後編4-4
作画監督 野部駿夫(第45話)、谷田部雄次(第46話)
独断評価 ★★★
原画 遊佐和重
玄田哲章(栗林先生)、安達忍、TARAKO、詩織
内容
(45
 46話)
学校行事のピクニックでラムから離れて久し振りに羽を伸ばそうとしたあたる。しかし、ひそかに4人組の誘いを受けたラムがあたるを追いかけてテンと一緒にやってきた。このままではいけないとばかりに無理矢理しのぶを引っ張って人気の無い山奥に逃げていくあたる。しのぶのご機嫌を取る為、しのぶがみつけた謎の干物を木の上から取ってくるが、実はこれは河童の大将が干上がったもの。偶然それを見つけた河童の大将の奥方にあたるは無理矢理池の底に引きずり込まれて・・・。
感想
(45
 46話)
一応筋的には同じ話なのに、前編後編の絵柄が変わりすぎ。確かにそれぞれ個性があっていい事はいいのだが、同じ内容の話の時には統一してほしかった。キャラデザインの人(高田明美さん)の立場はどうなるのでしょうかねぇ。内容的には、爆笑物の一変。テンポといい、間といい申し分なし。本放送当時も大笑いをして見ていた記憶がある。また今回、面堂終太郎の閉所恐怖症(せまいよー)、暗所恐怖症(くらいよー)がめでたく発覚。今後彼のトレードマークとなっていく。ラストシーン、ロープに磁石をつけて缶切りを拾う場面があったが、何故磁石にしたのだろう?原作ではまだ缶詰をたべないで太ってないあたるが細い通路をくぐって自力で缶切りを取ることになっているのに。こうする事によって、この前のシーンのラムのセリフ「ダーリンは目標物しか目に入らないっちゃ」という伏線が生きてくるのに。公共の電波の手前、すこしでも子供が危険な真似をしないようにする配慮が必要だったのであろうか?何故かオープニングのタイトルコールが旧バージョン(無声タイプ)に逆戻り。


第47話 イヤーマッフルにご用心!
放送月日 1982.4.21
脚本 辻真先
演出 小島多美子
原作 8-3
作画監督 遠藤麻未
独断評価 ★★★
原画 金沢勝真、石井邦幸、越智裕、青嶋克巳
安宅誠、安達忍、TARAKO、詩織
内容
(47話)
春もたけなわ、徐々に暑さも増してくるこの時期、街角でイヤーマッフルを売るあやしげなおっさん。テンとの散歩中、このおっさんに声をかけられたあたるは一つ150円という安さに惹かれながらも更に値引きして200円で2個購入。その内の一個をいっしょにいたテンに、言葉巧みに100円で売りつける。試しにとイヤーマッフルを同時に装着したあたるとテン。その瞬間、二人の人格が入れ替わってしまった!慌てふためくあたるのカッコウをしたテンと、これ幸いとばかりに女の元へ飛んでいくテンの格好をしたあたる。さらには錯乱坊もこのイヤーマッフルを大量購入して・・・。
感想
(47話)
冒頭、何故かあたるとテンが仲良く散歩。珍しいこともあるものである。150円のイヤーマッフルに悩むシーンであたるが「何いってんの!150円もあればハンバーガーのこーんなやつが・・・。」と叫ぶシーンがあるが、10年前のインフレ時なら時代の流れを感じさせるセリフだったが(150円で買えるかい!という感じ)、いまやデフレの世の中、実際150円ほどでハンバーガーが買える時代になってしまった。物価が20年前に戻ったことを感じさせる感慨深いセリフである。テンがあたるに100円を渡すシーンがあったが、一体どこから取り出したのだろう。オムツの中からとしか考えられないのだが・・・。それからテンの体に入れ替わったあたるが女の子を並ばせて次から次へと抱いていくシーンで、「下は13歳から、上は20歳まで」と年齢の限定をしていた。13歳からって・・・。テンの体に入った瞬間に若干ストライクゾーンが広がったのか?でも、了子も14歳だったよな?結構ロリコンがはいっているのう、あたるくんよ。またテンの姿をしたさくらが自分の体をもてあそぶさくらの姿をしたあたるとテン(ええい!ややこしい!)に腹を立て、「えーいやめい!」と体当たりをするシーンで、一コマだけサクラが半裸になる場面があった。これはコマ送りしないと分かりづらいのだが。私も今回確認するまで全然気付かなかった・・・。ただそれだけですけどね。へいへい。後半はアニメのオリジナルとなっていたがこれも原作の質を落とすことなくテンポの良さを持続させていた。宇宙船であたるが一人で人格変換するシーンなど必見。ともあれギャグ漫画の王道を行くストーリーで爆笑物であったことは確か。ラスト諸星家久々の半壊。タイトルコールが再び平野文さんによる第二期バージョンへ。怪人の声をチビ役の二又一成氏が担当していたが、なぜかエンディングのクレジットは無し。


第48話 翔べよイモちゃん!
放送月日 1982.4.28
脚本 山本優
演出 早川啓二
原作 4-7
作画監督 野部駿夫
独断評価 ★★★
原画 遊佐和重、昆進之介
鷲尾真知子(さくら)、長谷部けい、TARAKO、詩織
内容
(48話)
メガネ、パーマが所属する生物部に見学に来たあたる。そこで同じくあたると名付けられた大飯ぐらいの醜いイモ虫と出会う。他のイモ虫分の餌まで食い漁るイモ虫あたるに愛想をつかしたメガネやパーマからイモ虫を譲り受けたあたるは何か共通するものを感じてか自分の弁当を分け与えてまで可愛がる。昼休み、あたるのイモ虫が行方不明になった。同時にクラス全員の弁当が何者かによって食い荒らされているのが発覚。面堂の重箱弁当から巨大イモ虫あたるがでてくるに至ってその犯人もイモ虫あたるである事が発覚。クラスメートからリンチに遭うイモ虫をあたるは必死で助け、ラムに協力してもらってなんとか逃げおおせるが・・・。
感想
(48話)
これも面白かった。テンポが良く、キャラの設定や表情も適切で違和感を感じなかった。幼児退行現象をおこす面堂、またまたキレてしまい独自の世界に一人入っていくメガネや人体見本に入り込んでパニックを起こすあたる等必見場面多数。うる星第二期を象徴する小気味のいいドタバタ振り。冒頭パーマがイモ虫の名前をいくつか呼ぶ場面があるが、どうやら当時のスタッフの名前を拝借したものと思われる。それと初期うる星の特徴なのだがキャラの顔がやたらでかい(特に面堂)。しかし理科室の人体模型の標本は着ぐるみのように装着できる代物だったのか?趣味の悪い製作者である。尚ハーフエンドのアニメーション(アイキャッチ)があたるしのぶラムヴァージョンからあたるオンリーヴァージョンに変更。


第49話 テンちゃんの恋
放送月日 1982.5.5
脚本 荘久一、伊藤和典
演出 押井守
原作 7-7
作画監督 遠藤裕一
独断評価 ★★
原画 前田順子、幸田知子、矢萩智子
鷲尾真知子(さくら)、野沢雅子(金太郎)、西村智博、詩織
内容
(49話)
あこがれのさくらさん宛にラムに手伝ってもらってラブレターを書くテン。そこへあたるや金太郎が助けをだす。あたるの忠告にクレームをつけ、自ら強引にさくらへの使者となる金太郎。そこでさくらに初めて会った金太郎は思わず自分との交際を申し込む。当然さくらに怒鳴られて帰ってきた金太郎はテンに自分の不首尾を告げる。そこへ今度はラムが助けを買って出て、無事さくらとのデートの約束を取り付ける。テンの行動が気になって仕方の無いあたるは無理矢理ついてきたラムといっしょにさくらとテンを尾行していくのだが・・・。
感想
(49話)
なぁぜ、原作にでてこない金太郎がでてくるのだ?ラストの伏線の為か?はたまた5月5日子供の日の放送だったからか?どうもこいつがでてくると話が異常に幼稚になってくるんだよなあ。担当の野沢雅子さんは大好きなのだが。原作のドライさが無くなり、いたずらに視聴者に媚びた内容になってしまってる。ウエット過ぎてくどい。言い過ぎの感、無きにしも非ずだが・・・。ともあれ本放送当時も視聴者から賛否両論の嵐を巻き起こした作品。賛成の人、ごめんなさい!!尚作画監督に遠藤裕一氏が初登場。


第50話 翔んだドラキュラ
放送月日 1982.5.12
脚本 荘久一、伊藤和典
演出 早川啓二
原作 10-10
作画監督 古瀬登
独断評価 ★★
原画 瀬尾保、佐々木寿子
肝付兼太(ドラキュラ)、太田淑子(コウモリ)、井上瑤(ラン)、西村智博(医者B)、安達忍、TARAKO、詩織
内容
(50話)
美女の血探索のために偵察に出していたコウモリを待ち一人闇夜の銭湯煙突に佇むドラキュラ伯爵。吉報を持って帰ってきたコウモリを従えて空高く飛び上がるも飛翔力が殆ど無い為墜落。ぼろぼろになりながらも美女の元へと向っていくドラキュラ。彼が目指す美女とはラムの事。正攻法で襲おうとするも様々な妨害が入る為ラブレターを書くが、それも全く知性の感じられない代物だった為、完全にラムに無視される。困惑したコウモリに「美女を紹介してくれたら美女の血を紹介する」と約束したあたるは知り合いの女性を次から次へとコウモリに紹介していくが・・・。
感想
(50話)
変なテンポ、変なしじま。間がよくない・・・というか、ドラキュラ役の肝付兼太氏とコウモリ役の太田淑子さんとのやりとりがなんか変。同時録音じゃなかったような感じである。オリジナル部分にラン登場。ドラキュラの若さを吸う所なんかは結構、功を奏していたと思う。それにしても全体的に間延びした感じが顕著だった。少し間が悪いだけでこれほど作品に影響を与えるものなのか。この回、ラム鼻声。平野さん、風邪を引いていたのか?尚作画監督に古瀬登氏が初登場。この人の作画は「スクランブル!ラムを奪回せよ!!」で印象深い。


第51話 ラムちゃんの男のコ教育講座
放送月日 1982.5.19
脚本 辻真先
演出 小島多美子
原作 9-3
作画監督 遠藤麻未
独断評価 ★★★
原画 高橋資祐、山本直子
鷲尾真知子(さくら)、TARAKO、詩織
内容
(51話)
幼児期のあたるの写真をみて爆笑するラムとあたるの母。そこにテレビが手乗り文鳥のしつけの仕方を放送しはじめる。このふたつをみて悪巧みを思いついたラムが10年前の過去にタイムトラベル。あたるの幼いうちにラムがしつけをして今の浮気癖を直そうと思いついたのだ。しかし偶然あたるも過去に飛ばされてラムの企みを妨害しようとする。
感想
(51話)
オリジナル部分が結構多かったが冗長とならずテンポも良く楽しめた。10年前のさくら、病弱なのにやたらライトで陽気。薬でラリッてるようなリアクションは違和感たっぷりだった(面白かったけど・・・)。また錯乱坊のチェリー鍋もやたら美味そうであった。大半がこぼれていたけど。うる星終了後めぞん放送時、うる星とめぞんの特番があった事は前にも書いたが、その時のベースとなっていたのがこの回のアニメーション。


第52話 クチナシより愛をこめて
放送月日 1982.5.26
脚本 伊藤和典
演出 早川啓二
原作 7-8
作画監督 遠藤麻未
独断評価 ★★★
原画 小林一三、曽我部孝、千葉順三、高木敏夫、山下将仁
信沢三恵子
内容
(52話)
あたるに「お兄ちゃん」と媚びを売り小遣いをせびろうとするテン。実は花屋のおねえさんに恋をして、彼女の気を引くために花を買おうとしているのだ。花屋のおねえさんが美人であることをしったあたるはテンをさしおいてモーションをかけるも全く相手にされず。ともあれ彼女の進めによってボケの花を二人で購入。丹精こめて花を育て綺麗な花を咲かせておねえさんに誉めてもらおうとするテンと、事ある毎に花屋へ相談に行けるようにわざと粗雑に育てようとするあたる。両者の思惑が一致する訳はなく、テンは自分の星の方法によって独自に花を咲かせようとするが、案の定、栄養過多となったボケは巨大化しグロテスクな花を咲かす。テンはおねーさんに誉めてもらおうと、あたるはおねーさんに相談しようと花屋へ向うが・・・。
感想
(52話)
あれええええええ?花屋のおねーさんの声って島本須美さんじゃなかったっけ!?エンディングでクレジットされてなかったが・・・。私の勘違いだったのか!!誰か真相を教えてくれええええええ!
 冒頭のあたるとテンの絡みが面白い。たった3話前にさくらにフラれたテンだがさすがに立ち直りが早い。全体的にスピード感があふれテンポもよく原作のシュールさも失われず非常に楽しめた。特にボケの花担当の声優さん(チビ役の二又一成氏?)の描写がサイコ―。あたるが市街地を疾走するシーンはアニメーション製作のスタジオピエロの特色が出ていたと思う。また、この疾走シーンは放送以来初めてのモブ(群集)シーンらしいモブシーンであった。今後、こういったモブシーンにおいてスタッフの遊びが盛り込まれていく。このお遊びも視聴者の楽しみであった。
 巨大ボケの花を携えて、あたるが市街地住宅地を爆走していく・・・って、遠すぎるぞ。あのスピードであの時間走れば相当な距離になるはず。冒頭の花屋のシーンではあたるは制服を着ていた。つまりこの花屋はあたるの通学路の近くにあると考えて問題あるまい。それがあたるの自宅からこぎゃん離れているとは・・・。あたるは遠距離通学者だったのね・・・。ラストであたるが「実はまだ屋根の上にいるのです。」と語る場面があるが、これはつげ義春氏の「李さん一家」(小学館文庫「紅い花収録)のパロディ。マニアックだなぁ。またボケの花を暖める為家中の暖熱器を持ち出してコンセントを鬼のタコ足接続してるシーンがあったが、普通の家なら一発でブレーカーが上がってる筈。しかし平気だったところを見ると諸星家の電力は業務用並の100Aくらいあるのかもしれぬ。


第53話 美少女は雨とともに
放送月日 1982.6.2
脚本 伊藤和典
演出 小島多美子
原作 10-1.2.3
作画監督 遠藤麻未
独断評価 ★★★
原画 金沢勝真、石井邦幸、斎藤文康、金子康良
植竹真子(アメフラシ)、島本久美[島本須美](雨森露子)、鷲尾真知子(さくら)、安西正弘、TARAKO
内容
(53話)
自分の行く所に必ず風雨をもたらす謎の女雨森露子。実は彼女の父が妖怪アメフラシのウラミを買い、なんの罪もない彼女がその呪いを一手に引き受けているのだ。下心丸見えながらもその呪いを解き放ってあげようとするあたる。それを見守る錯乱坊にラム。そうこうする内に呪いはあたるの身にも襲ってくるようになった。
感想
(53話)
今回は島本さんのクレジットあり。しかし名前は「島本久美」となっている。この後「須美」に改名したのか?詳細をご存知の方はご一報を。今回久々に面堂登場。48話以来なのでおよそ1ヶ月ぶり。しかしそのアホさ加減は全く衰えておらず。いやあ、しかしアメフラシ、非常にいい味を出してますなぁ。当時このアメフラシは原作者の高橋留美子さんがモデルでは?との噂がありましたが。本人は断固否定してましたけど。またあたるの父役の緒方賢一氏が英語の先生役を演じていたが、地味ながら爆笑物だった。「レイニングデイ」のバイブレーションを生徒たちが素直に発音してるところや、最後の「と〜も〜びき〜♪」と歌うところなんか最高。雨森家リビングの激しい雨漏りシーンがあったが、普通はリビングは1Fのはず。ならばリビングの2F部分はどうなっていたのだ?想像を絶するほどの大洪水状態だったとしか思えん。また回想シーンにおけるセピアモノトーンシーンではアメフラシのみ赤で配色されていた。黒澤明監督のオマージュだったのか?そんな訳ありませんね、はい、すみません。


第54話 ワイのツノを返してくれ
放送月日 1982.6.9
脚本 山本優
演出 山崎和男
原作 11-7
作画監督 野部駿夫
独断評価 ★★★☆
原画 森中正春、西島克彦、西島よしたか
井上瑤(ラン)、梨羽雪子(ランの母)、重田千恵子、安達忍、TARAKO、詩織
内容
(54話)
相も変わらず不毛な喧嘩を続けるテンとあたる。怒髪天を突いたテンがあたるに炎を浴びせようとしたが、何故か火が出ない。不審に思ったテンが頭に手をやると、なんと角が無くなっているではないか。鬼族は成長の過程で何度か角が抜け替わるのだがその間超能力は一切使えなくなるという。つまりテンは火炎放射と飛行の能力を一時的に失ってしまったのだ。この機を利用して日頃のウラミを晴らそうとするあたるとあたるからテンを守るラム。一方偶然テンの角を手に入れたランは、角が抜けたのがラムだと勘違い。これまた日頃のウラミを晴らそうと画策を練る。
感想
(54話)
面白い。いや面白い。前半の作画は西島克彦氏で、非常に見やすかった。あたるとテンの銀玉鉄砲の打ち合いシーンや角をなくして愕然とするテンの顔、及び角を必死で探す姿等見所いっぱい。冒頭シーンでテンが手当たり次第物を投げていたが、その中には何故か炊飯ジャーまで。自分の部屋で自炊をしとるのか?あたるは。またテンが超大木を投げているシーンがあったがこれが凄い。いっしょに写っていたあたるの顔を基準にその大木の長さを計算してみた(超ヒマ人)。するとなんと長さが12m以上あるではないか!縦にするとビル4Fほどの高さ。テン、恐るべき怪力。というよりもそんな大木を隠せるほど広かったのかあたるの部屋は。またその他にもラム印の座布団や、コーラの瓶、時計、ものさし、灰皿(!)、めぞん一刻のコミックス、歯ブラシ、カッター、週刊サンデー、消しゴム、ヘッドフォン、CRと書かれた謎のアニメ誌等も投げられていて、この回あたりからスタッフの遊びに拍車がかかってくる。その後、あたるがテンに燃えないゴミを投げるシーンがあったが、その内容が更に凄い。消火器、テレビ、一升炊釜、掃除機、だっぴゃ星人、冷蔵庫、オーディオ等もうめちゃくちゃ。諸星家、大掃除でもしたのか?はたまた度重なるテンとあたるの喧嘩で粗大ゴミと化してしまった代物なのか?この後、怒り頂点に達したテンが、「みとれやぁ!おのれらぁ!」とのたまっていた。何故複数形?そのテンの前にはあたるとあたるをかばうラムの姿があったが、「おのれら」にはラムも含まれていたのか?テンはこの後、この発言についてラムからこっぴどく怒られたものと思われる。人間怒ると我を忘れるからなぁ。気をつけないと。また、ランの親切を目の当たりにしたテンが「鬼族の結束は固いんや。」と感動していたが、ランは鬼族じゃねーだろ。確か。ラスト近く、テンの頭にサボテンが生えたシーンも爆笑物だった。いやぁ、ほんと面白かったです、この話は。


第55話 ドッキリ図書館お静かに
放送月日 1982.6.16
脚本 大構志吉
演出 早川啓二
原作 8-10
作画監督 遠藤麻未
独断評価 ★★★
原画 山内昇寿郎、高木敏夫、山下将仁
土井美加(ウエンディ?)、詩織
内容
(55話)
図書室での自習時間、先生の目をかすめて水着カタログを眺めるあたる、面堂、4人組。そこへ現れた謎の美少女一人。図書のバランスを守る為、本の整理にいそしんでいるとの事。この少女とあたるが仲良く話しているところに現れたラムが嫉妬に燃え上がって、手当たり次第本を投げ飛ばしたからさあ大変。完全に本の世界のバランスが崩れ、無秩序にばらまかれた本からたくさんの登場人物が現実世界に飛び出してきた。
感想
(55話)
あたる達が先生の目をかすめて読んでいた本は、原作ではビニ本であった。それがアニメでは水着カタログ。ゴールデンでヌードはまずいと思ったんだろうが、きょうびの高校生が水着モデル写真集くらいであれほどコーフンせんだろうて。しかしこの後のビーナス誕生シーンはフルヌードであった。こちらは芸術作品だから良しとしたのであろう。途中、あたるが少女を抱くシーンがあったが手つきが異常にいやらしかった。たとえ本の世界から出て来た厚さのまったくない少女でも、さわらずにはいられないあたるの根性に乾杯である。この回でも途中のモブシーンではスタッフの遊びが満開。本の世界から飛び出してきたメンバーのなかには、なぜかブッシュマン(1980年頃の映画)、タイガーマスク、スターウオーズ、ウルトラマンの科学特捜隊等が混じっていた。ウルトラマンの科学特捜隊なんて1966年放送のパロディだ。(なんて古いものをパロディに・・・。)と思ったが、良く考えると放送当時からしてみれば16年前に放送されていた番組。今現在(2001年)から考えるとこの放送自体もう19年前の番組となってしまった。時が流れるのは本当に早い。


第56話 花和先生登場!これが青春だね
放送月日 1982.6.23
脚本 伊藤和典
演出 押井守
原作 6-1
作画監督 野部駿夫
独断評価 ★★★
原画 遊佐和重、昆進之介
沢りつお(ラムの父)、納谷六郎(花和先生)、丸山裕子(キャプテン)、菅沼赫、島田敏、安達忍、TARAKO
内容
(56話)
あたらしく友引高校の教師となった花和先生。校長室に挨拶に行くと、そこには同じく今日から友引高校に転入するラムとラムの父がいた。二人仲良く教室に入っていく花和先生とラム。生徒からのいたずらにも全くめげずあっという間に溶け込んでしまう。ただ、ラムを宇宙人ではなく、角の病気をもったかわいそうな少女と勘違いをしていて、なにかとラムに気を使う。ラムが早く学校に溶け込むように自分が顧問をしているバレー部へ入部させるが・・・。
感想
(56話)
花和先生初登場。あれ?温泉マークは?そう、温泉はまだテレビ版にでてきてないのである。一回それらしき人物が出たことがあったが、背広に温泉マークはないし、声も別であった。原作とは違い、テレビ版では花和先生のほうが先に登場と相成った。また漸く原作版校長先生も初登場。ただし、この段階ではまだ声は別人である。冒頭、花和先生の行動を不気味に思うパーマの顔に眉毛がない。こいつの顔の方がよっぽど不気味であった。また、あたるが男子バレー部に入り、パスの練習をするシーンがあったが、なんとあたる、全く別の方向をながめつつパスリレーを続けていた。恐るべし運動神経。というより、よそみするあたるに正確にパスを続けた相手の男を誉めるべきか?ラスト、面堂が豹変するキャプテンを眺めつつ「気に入った、僕の周りにはいなかったタイプだ」と意味深に呟くシーンがあったが、結局この二人の仲はこの後全く進展せず。またあたる、ラムはバレー部を完全に辞めた様子はないようなので、どうやら二人とも幽霊部員化しているようだ。さらに男子バレー部キャプテンのパーマ、君はキャプテンだろ!!なのに、いつも放課後メガネやチビやカクガリと遊んでいていいのか!?キャプテンが幽霊部員になってどうするのだ!そらいつまでたってもレギュラー人数そらわんわ。ところで、花和先生の声の納谷六郎氏。ヤマトの沖田艦長や仮面ライダーショッカーの頭領、ルパン三世の銭形刑事の役で有名な納谷悟郎氏となんぞ関係でもあるのでしょうか?尚、LDB面8分4秒あたり、花和先生とあたるのあいだに小さな変な模様が一瞬浮かんで消えていく。単なる汚れであろうがなんか不気味であった。


第57話 悲しき妖怪人恋しくて
放送月日 1982.6.30
脚本 福井忠
演出 小島多美子
原作 9-6
作画監督 遠藤麻未
独断評価 ★★★
原画 金沢勝真、石井邦幸、斎藤文康、金子康良
鷲尾真知子(さくら)、井上和彦(尾津乃ツバメ)、八奈見乗児(妖怪)、安宅誠
内容
(57話)
面堂のホテルでプールを楽しむ、あたる、ラム、テン、しのぶ、さくら、錯乱坊等。そのプールの底に一人の妖怪が住んでいた。この妖怪がお茶菓子を買う為にプールの底から地上に現れた途端、地上は大パニック。ホテルの客は全員逃げてしまった。営業妨害とばかりに妖怪を追い出す面堂。自分の非を素直に認め面堂のプールから出て行く妖怪。彼が新しく選んだ住居は、なんと諸星家のお風呂であった。
感想
(57話)
おお!タイムボカンシリーズで悪人三人組の一人、メカニック担当(トボッケーやコスイネン)役を演じていた八奈見乗児氏初登場。やっぱ、この人はいい味出してます。このあと、第90話「地獄のキャンプに桃源郷を見た!」のウサギ役にて、更に第148話「プール妖怪!許されぬ恋に燃えて!!」の同じくプール妖怪役にて再登場する。プールの話にはつきものの窒息しそうな描写が盛りだくさん。私はどの死にかたよりも一番窒息を恐れているので、こういったシーンをみるのは子供ながらに息苦しかった。アニメの登場人物が水の中にいる間、自分も息を止めいてたからなんだろうけど・・・。ちなみに各自の潜水時間は以下の通り。諸星あたる3分31秒、ラム3分2秒、面堂、さくら、錯乱坊それぞれ2分20秒。普通気絶したら体は水に浮くだろうにそれでも沈んでいったあたるはやたら筋肉質だったのか、はたまた大量に水を飲んでいたからであろうか?失神して、やたら気泡を吐きまくっていてもメンバー最長の3分31秒潜水していたあたるの潜在能力の深さは驚愕に値する。。それにしてもなんちゅー深さのプールじゃ。水道代がかかってしょーがないだろーて。


第58話 ダーリン絶体絶命!!
放送月日 1982.7.14
脚本 伊藤和典
演出 山崎和男
原作 7-1.2
作画監督 山崎和男
独断評価 ★★★☆
原画 小林一三、千葉順三、福島喜清、山崎和男
井上瑤(ラン)、梨羽雪子(ランの母)、鷲尾真知子(さくら)、山田礼子(ラムの母)、納谷六郎(花和先生)、桜庭祐一(ボーイ?)
内容
(58話)
ランに誘われて喫茶店でお茶をのむラムとラン。そこでランは、自分の人生がいかにしてラムによって蹂躙されたかを昔話を交えてラムに思い出させる。そして別れ際、自分が友引高校に転校すること、そしてあたるの若さを吸い取ることを宣言する。舞台は変わって友引高校。ランの罠にはまって保健室へと向うあたるとラム。ラムはその途中、ランに捕まって体育用具室に閉じ込められてしまう。何も知らず保健室でさくらに甘えるあたるの前に病気を装ったランが登場。なんとかあたるの隣のベッドに陣取り、さくらの隙をみはからって若さを吸い取ろうとするのだが・・・。
感想
(58話)
まさに爆笑物。作画、演出、テンポ、どれをとっても申し分なし。特に作画は、途中で絵柄が大きく変わることなく高い質を最後まで維持していて非常に見やすかった。この間も嫁と二人で鑑賞していたが、ラン好きの嫁は腹を抱えて笑いまくっていた。
 最初ラムとランの二人がお茶を飲んでいた喫茶店の名は「KEMO」。ご存知の通り原作者高橋留美子さんのペンネーム「けも・こびる」から取ったものと思われる。どこかの資料で「ランはラムに人生を滅茶苦茶にされたと思い込んでいる」等の記述があったが、まさにその通りじゃないかい。その自分の人生におけるラムの傍若無人振りを振り返る昔話の場面はまさに必見である。ここのシーンのテンポがまたいいんだ。特にランのお母さん(梨羽雪子さん)が非常にいい味をだしている。しかし、ランの家に泊まりにいっておねしょ、自分の家にランが泊まりにきてもおねしょ、この頻度から見て実はラム、この当時、ほぼ毎日おねしょをしていたものと思われる。・・・。また「ひどいわ河原」に生息する怪獣、及びランの母が大切にしていた人形の役を千葉繁氏が担当。彼しかだせない独特の雰囲気を醸し出してこれも最高。尚、テンの火と、ラムの電撃を避けるため、あたるを盾にしていたさくらさん。火はともかく、電撃はあたるにさわっている時点でアウトでしょう。演出、作画監督に初めて山崎和男氏がクレジット。この人は後ほど「やまざきかずお」と名前をヒラき、劇場映画第二作「ビューティフルドリーマー」の作画監督、第三作「リメンバーマイラブ」、第四作「ラム・ザ・フォーエバー」の監督として活躍する。


第59話 レイ復活!自習大騒動!!
放送月日 1982.7.21
脚本 伊藤和典
演出 押井守
原作 11-8
作画監督 野部駿夫
独断評価 ★★★☆
原画 森中正春、西島克彦、加藤興治
井上瑤(ラン)、玄太哲章(レイ)、池水通洋(温泉マーク)
内容
(59話)
だらけきった自習時間を過ごす2年4組面々。そこへ通信ごっこをするテン登場。「チャンネルレイ」と名乗る男と交信中という。「レイ」という不吉な名前に血の気の引くあたるとラム。案の定「チャンネルレイ」とはラムの元婚約者「レイ」であることが判明。レイがくれば、大騒動は必至とばかりに必死でバリケードをつくる、あたるとラム。しかし時既に遅し、ガラスを破ってレイが教室に乱入してきた。見回りの先生が近づく中、混乱の極みにある2年4組。はたして先生を誤魔化す事ができるであろうか?
感想
(59話)
これも面白かった!演出テンポ申し分なし。ただ、途中作画が豹変するので若干戸惑ったが。大半が野部駿夫氏監督するところの作画だが、あたるがクラスメイトの弁当を集めるシーンから西島克彦氏の手による作画に変わる。この絵がまた程よいディフォルメが効いていて非常に見やすかった。第59話目にして初めて温泉マークがまともに登場。第10話の「悩めるウイルス」にチラッと登場するも、トレードマークの温泉もなく、声優も違っていた。だから、この回が本格的デビューであったようだ。改めてこう見ると温泉の登場は遅かったんだなぁ。温泉担当の池水通洋氏自体は前からゲストで登場はしていたのだが・・・。前半のあたると面堂の賭け部分はオリジナル。でも、アニメの特性を生かして面白く仕上がっていた。冒頭教室を出る温泉マーク、ドアのガラスには影が映っていたのに、去っていく方向の廊下のガラスには影が映っておらず。匐前進をして職員室に向っていったものと思われる。また、レイが来ると知った時のチビのセリフ、「あ〜れい〜っ!」はくだらんけど笑ってしまった。あたるラム面堂の前にレイ登場、面堂「ラムさん、僕があなたをお守りします!!」ラム「頼むっちゃ、さ、ダーリン今のうちに一緒に逃げるっちゃ」あたる「にゃははは、面堂、君の犬死は無駄にせんぞ、しっかりやれ」。ここのテンポは特筆物。ラムの性格を端的に表していて爆笑する事請け合いである。また、ウォークマンを聴きながら、一階下の温泉マークの足音を察知したパーマ、恐るべき聴力である。この自習時間の見張りというのは、私の学生時代もよくあったことなので非常に懐かしく思える。この後、パーマが何故か一人舞台、メガネを差し置いて目立っている。このあとの「サマーデート」でもパーマが準主役をはっており、この時期は彼の黄金期と言えよう。レイのいやしさを明確にする為、錯乱坊が自分の弁当をレイに与えるシーンやあっという間に立ち直るランのシーン等その他にも見所たくさん。しかし、いくら魂胆があったにしても、あの錯乱坊がよく自分の弁当をレイに与えたものだ。不思議。そしてこのランの立ち直り場面においてラムがずっこけるシーンがあるが、何故かこの時ラムは虎ジマではない、ふつーのブラをしていた。単にスタッフの嗜好の問題といえよう。さらにこの回でもモブシーンにおけるスタッフの遊び心が炸裂。原作では面堂に次いで登場の多かったコースケや、初期作品である「ダストスパート」の炎上寺由羅(この字であってたっけ?)等マニアックな人物がクラスメイトとして登場。このコースケの登場(声のない絵だけの出演だったけど)で当時チマタで噂されていたパーマ=コースケの図式は崩壊した。


第60話 怪人赤マントあらわる!
放送月日 1982.7.28
脚本 伊藤和典
演出 早川啓二
原作 5-5
作画監督 遠藤麻未
独断評価 ★★
原画 小林一三、千葉順三、佐藤美代子、山下将仁、山内昇寿郎
池水通洋(温泉マーク)、滝口順平(赤マント)、島田敏
内容
(60話)
生徒会主催の納涼ディスコ大会が行われることになった。そのディスコ大会に何故か不安を抱く温泉マーク。実は、温泉マークが高校生の頃、納涼盆踊り大会を開催した時に怪人赤マントがあらわれたのだ。今回のディスコ大会にも赤マントが出現する危険性があると危惧した温泉マークは一人用心するのだが・・・。
感想
(60話)
前回初登場の温泉マーク、出演二回目にして早くも主役級の活躍。しかし。何か作画、テンポともに変。ここ暫く傑作が続いていただけに違和感たっぷり。学生時代の温泉マークがよしこさんのリボンを拾うシーンのBGMが場面にマッチせず間抜け。
 温泉マークがラムに赤マントの説明をする時、背広の内ポケットからタバコ1本を取り出すシーンがあったが、彼は一本ずつタバコを内ポケットに入れているのだろうか?せこい。赤マントが女子トイレ個室に忍び込み、体格のせいでドアに手が届かず鍵を開けることができないシーンがあったが、じゃあどうやって鍵を閉めたのだ?謎である。また赤マントが体育館で自己紹介するシーンに何故か半裸の女が登場。更にラスト部分、当時阪神タイガースのエースだった小林繁氏も登場。懐かしい!!尚BGMとしてヴァージンVSの「星空サイクリング」が初出。この後第67話よりEDテーマとなる。赤マント役には滝口順平氏が出演。なんと国産アニメ第一号の「鉄腕アトム」(1963年)にも出演していた大ベテラン。その他タイムボカンシリーズの悪の頭領役や(「お仕置きだべぇ〜」が印象的)、どロロン閻魔くんの帽子役でも有名。さすがベテランだけに素晴らしい演技を見せていた。


第61話 ダーリンを奪え!コピー作戦
放送月日 1982.8.4
脚本 福井忠
演出 小島多美子(絵コンテは高橋資祐)
原作 11-5
作画監督 遠藤麻未
独断評価 ★★★☆
原画 高橋資祐、山本直子
井上瑤(ラン)、TARAKO
内容
(61話)
幼い頃こうむった被害のウラミをはらすべく、ラムからあたるを奪おうと計画するラン。その予告電話を受け取ったラムはあたるをランから守るべく、コピー銃であたるの複製をつくり、偽者あたるを町に放り出そうとするが、偽者あたるに逆に縛られてしまう。ちょうどしのぶとのデートの約束をしていたあたるは、ランからの誘いもうけていたので、自分が二人になった事に対してこれ幸いとばかりにランとしのぶのデートをそれぞれ行おうとする。なんとか縄目を解いたラムはあたるを探しに町に飛び出したが・・・。
感想
(61話)
いやー最高。めちゃ面白かった。再放送時、ビデオにとったこの回の話を親父とみたが、二人して大笑いしていた記憶がある。それですら14年ほど昔の話。・・・。全体的に高橋資祐氏らしいテンポと絵柄。前半あたるがラブレターを受け取った事を誤魔化す為ラムに「今日も綺麗よ」とささやく場面があるが、原作ではたとえ誤魔化すシーンであったとしても考えられない発言である。しかし、ラン、いつの間にラブレターを入れたのだ!?引田天功顔負けである。またランのセリフ「ハマチッ子」(ブリの子供がハマチ、つまり、ぶりっ子という意味)、あたるの「スターウォーズパートV」等時代を感じさせるシーン続々。椅子に縄で縛られたあたるが細胞分裂して二人になるのは分かるが、なぜ、縄や椅子まで?無機質なのに細胞があったのであろうか?あたるとのデートをラムに妨害されようとした時のしのぶの発言「何よ、邪魔する気!」は、初期しのぶを思い起こさせなかなかカンドー的である。しかし、しのぶとのデートの方にコピーを行かせたということは、あたる的にはしのぶよりランの方を重視していたという事だろうか?ま、物語的にそうした方が都合が良かったという意味合いのほうが強かったのだが。またコピーされ大量に増えたあたるだが、一回しかコピーされてない赤シャツあたるは、ちゃんと一人しか描かれてなかった。細かい!!後半におけるラムあたる、ランの追いかけっこシーンは、アニメーション製作のスタジオピエロの面目躍如。すばらしいスピード感だった。ラスト、ラムがランに「しつこいっちゃ!」と叫ぶシーンがあったが、再放送時にはカットされていたため、LDでこの場面を確認した時は感動であった。


第62話 どきどきサマーデート
放送月日 1982.8.11
脚本 星山博之
演出 押井守
原作 4-10
作画監督 野部駿夫
独断評価 ★★★★
原画 遊佐和重、尾鷲英俊、門脇考一
麻上洋子(ミキ)、玄田哲章(青春心理学者伊藤)、田中秀幸、島田敏、伊沢弘、西村智博
内容
(62話)
夏真っ盛り、居間にて熱心に高校野球を観戦するラム。その後番組は青春心理学者の恋愛談義へ。その番組内で「一度もデートもせずに夫婦になるのは異常だ!」という心理学者の言葉に衝撃を受けたラムはあたるとのデートを決意。あたるが大切にしている、ガールハントした女性の住所が載っているアドレス帳を奪って、「デートをしなければこれを破る」と脅迫する。観念したあたるはしぶしぶラムとのデートを了承するが、人間の格好をしたラムが意外に美人で、さらに他の男から羨望のまなざしでみられることに大しても悪い気がしなくなってくる。プールで泳いだ後、公園に向うラムとあたる。そこでなんとパーマとパーマの彼女とに遭遇する。
感想
(62話)
これは本放送時の印象が強かった。昭和57年、当時小学5年だった私は極度の高所恐怖症で(それは今も全然変わってないのだが)、この回にでてくる物凄い高さの飛び込み台の描写シーンを見て一発でトラウマとなり、この後何度もこのシーンが夢にでてきてうなされてしまった。今、改めてみてもぞっとする高さである。さらに見事な腹打ちをするあたる。内臓破裂は必至である。また、プールの中で電撃を浴びせるラムに対してあたるが「あほ、水は電気を良く通すんじゃ!」と叫ぶシーンがあったが、当時理科の時間に「純粋な水は電気を通しにくい」と習っていた私は、どちらが正しいのか暫く悩んでいた。ま、プールの水は純粋じゃないからね。 冒頭、高校野球のシーン、ピーエロ学園の帽子のイニシャルは何故か「Y」、オオカネイ高校の帽子のイニシャルも何故か「H」。後にサンデーコミックスアニメ版を購入した時にこの事実を知り、またも暫く悩んでしまった。ラムのデートへの誘いを無視してあたるがステレオでレコードを聴くシーンがあったが、LPのタイトルは「YMC」。当時テクノで一世風靡していた「YMO」のパロディか?しかしこのステレオ、スピーカーがないぞ。あたるはヘッドフォンで聴いていたが、ヘッドフォン専用ステレオか?巨大ウォークマンじゃのう。また、プールの飛び込みの場面で、飛び込み板にしがみつくあたるに対してラムが「みんな注目してるっちゃ!」とゲキを飛ばすシーンでは、飛び込み台とプールの位置関係の描写が変。この配置だと飛び込み台の真下はコンクリート製のプールサイドになってしまう。ただでさえ異常な高さなのに、相当な勢いをつけないとコンクリートに激突する飛込み台って・・・。あたるの課せられた運命はあまりに過酷である。ローラースケートシーンのBGMは前回に引き続き「ヴァージンVS」。この時期ヴァージンVSのうる星貢献度は非常に高い。ラストのミキ、ラムの大食いシーンはまさに必見。爆笑すること間違いなし。うる星キャラの法則、美人は大食いである。また、サンデーグラフィックのこの回の誌上VTRのあらすじにおいて、何故かパーマが原作の「コースケ」として紹介されていた。混乱していたのであろう。第59話の感想でもかいたが、コースケとパーマは別人である。多分・・・。←弱気。ま、とにかく面白かった。あたるとラムの心理描写は小学当時の私にはちょっと気恥ずかしいものがあったのは確かだが、それでもラストでは心がほのぼのと暖かくなった。名作である。


第63話 さよならバイバイ夏の日々
放送月日 1982.8.18
脚本 大橋志吉
演出 早川啓二
原作 前10-6、後5-11
作画監督 野部駿夫
独断評価 ★★★
原画 森中正春、西島克彦、昆進之介
鷲尾真知子(さくら)、玄田哲章(八百屋、センチな妖怪)、村松康雄(村長?)、西村智博
内容
(63話)
前半・・・過ぎ行く夏を惜しみつつ人気の少ない海辺で海水浴を楽しむ、あたるラムしのぶ面堂。「スイカ割をしたい。」としのぶが呟いたこの一言から騒動が始まる。あたるとラムがスイカの買出しに出かけるも、どの店にいっても店頭のスイカを売ってくれない。実はこの日、この村ではスイカ様の供養が行われる日であったのだ。町の中央に陣取られた巨大スイカ様のたたりを恐れてこの日だけは村中でスイカの摂取を禁じていたのである。それを知らない、あたるラムしのぶの三人は偶然巨大スイカ様に遭遇。あまりの形の巨大さ、グロテスクさに暴言を吐いて去っていく。あたる達の暴言に切れたスイカ様は怒り心頭、転がりながら3人を追いかけていく。慌てふためくあたる達は海辺の面堂に助けを求めるが。
後半・・・過ぎ行く夏を惜しみつつ面堂貸切の屋形船で雰囲気を楽しむあたるラムしのぶ面堂、さくら錯乱坊。そこへ同じく過ぎ行く夏を惜しむセンチな妖怪がやってきた。しかしこの妖怪、自分勝手なセンチメンタルに酔いしれ、周りの雰囲気をぶち壊していく。
感想
(63話)
これも本放送時の印象が強かった。追いかけてくる巨大スイカのシーンの衝撃は幼心に強烈な印象を植え込んだ。この回は第一期うる星みたいに前半後半と話が分かれていた。11分に原作1話分が描写されていたので、オリジナルの冗長な部分もなく結構原作に忠実で、さらにアニメならではの面白さも加味されていた。特に前半は爆笑物。スイカとあたる達の追いかけっこや巨大スイカに遭遇した面堂のうろたえよう、さらにはぶっ飛んで行く面堂の描写、ラストのスイカ様のたたりの場面等全てが必見。特にスイカ様の役を担当している二又一成氏(通常はチビの声)が非常にいい味を出している。わずかなセリフのうちに五代裕作バージョンの声とチビバージョンの声を交え、スイカ様をコミカルに演じていた。尚、前半、ラムが御神体スイカを発見するシーンより前半終了まで作画は西島克彦氏。パニくる村人のシーンにまたもダストスパートの炎上寺由羅登場。西島氏は、この娘がお気に入りだったようですね。後半屋形船シーンにおいてBGM「マルガリータ」が初出。この後第65話の「酔っ払いブギ」においてはメインテーマとなる。錯乱坊のセリフ、「あーこりゃ妖怪、何かよーかい?」は、あまりに陳腐でくだらないけど、そのテンポの良さがスパイスとなって意外な面白さを醸し出していた。尚、面堂がさくらに言い寄るシーンで、さくらが「首がいたくならんか?」と面堂に呟く場面、それまでは赤色だったさくらの首飾りが青色に一変する。そして次のシーンではまたもとの赤色に。どーでもいい事だが、嫁が発見してコーフンしてたので紹介した。


第64話 パニックイン台風
放送月日 1982.9.1
脚本 伊藤和典
演出 早川啓二
原作 10-7
作画監督 遠藤麻未
独断評価 ★★★
原画 金沢勝真、石井邦幸、千葉順三
島田敏(アナウンサー)
内容
(64話)
関東地方めがけて驀進する超大型台風20号。建物の補強をするあたるを尻目にラムやテンははじめての台風に大喜び。あたるの父が帰ってきてから玄関を内側から補強し、これで諸星家完全密閉完成。しかしなにぶんボロ家の為、雨漏りが激しい。ラムが持っている携帯用Gコンを使って、雨水を宙に浮かせ雨水の落下を防ごうとする。しかしあまりに大量の雨漏りのため、宙に浮いていた水滴が全てひとかたまりの水となって頭上に巨大な水溜りを作ってしまった。迫りくる下からの水と上からのGコン水溜り。水を外に出さない限り命が危ないと悟った諸星家一同はローンの残っているマイホームを壊す決心を固める。
感想
(64話)
おお!後半あたるの父が準主役級の活躍を見せる。それまでも「ローンローン」の印象が強かったが、この物語で更に、あたるの父=ローンの図式を明確にした。冒頭、あたるが「女子供は気楽でいいな」と呟くシーンで、あたるの顔が豹変する。何か意味があるのか?雨合羽をきてシリアスな顔になったあたるは「ガッチャマン」の「大鷲の健」そっくりだったが、そのパロディか?Gコンの水滴の中、あたるとラムの雰囲気あふれる場面のラストで、あたるが「もうチョコレートないのか?」とラムに聞くシーンでは、いにしえのギャグアニメのようなこてこてBGMがかかっていて「うる星」としてはちょっと違和感があった。毒と勘違いした錯乱坊の一撃で水の中におちてしまったGコンが、たかだかあれだけの衝撃で、何故居間の方まで流れていたのだろう?よほど水の流れが激しかったと見える。さらにそれを一発で発見したラムの観察力の偉大さよ。因みにラムさんは画面上では2分ほど、アニメの物語時間的には4分ほど水の中に潜っていた。第58話のあたるの記録を更新しました。おめでとう。荷物の下敷きになったラムをあたるが必死で助けようとするシーンは非常に感動的であったが、その場面、あたるが洗面器に大量の空気を蓄えて2mほどの深さにいるラムに空気を与えていた。が、空気で一杯の洗面器を携えつつ、潜水するのは並大抵の力では不可能だ。よほど泳ぎが達者であったのか、もしくは異常に体の密度が高かったのかどちらかである。愛は常識を超えますねぇ。あたる「自力で出られるならさっさとあがってこいよな・・・。」まさに同感である。でも、あたるが救いに来るのをまってたんだよな、多分。その後のシーンでラムが「うちの為に命がけだったっちゃ!」とあたるの両親に自慢していたが、そこの場面だけ、何故かラムの肌の色が濃く、あたるの方が色白に描かれていた。あたる氏、死にかけてチアノーゼを起こしていたものと思われる。ラスト、近所の人が持っているバス停のポールには「武小金井」と明記されていた。武蔵小金井のことでしょうか?私は関東の人間ではないのでよくわからない。尚、諸星家、久し振りの半壊。いや、ほとんど全壊だな。あたるの父に合掌。P.S.最後までノー天気だったテンがいい味を出してました。


第65話 酔っぱらいブギ
放送月日 1982.9.8
脚本 金春智子
演出 小島多美子
原作 11-10
作画監督 遠藤麻未
独断評価 ★★★
原画 小林一三、林隆文、千葉順三、山内昇寿郎、佐藤美代子
鷲尾真知子(さくら)、池水通洋(温泉マーク)、伊沢弘、島田敏、TARAKO
内容
(65話)
あたるが忘れた箸箱をもって学校にやってきたテン。そこで早弁をしているあたるの弁当にからなにやら妖しげな赤いものを発見する。それが「梅干」という食べ物だということを知らないテンは物欲しげにあたるにちょっかいを出す。少しテンを懲らしめてやろうと思ったあたるは梅干を丸ごと一つテンに食べさせてしまった。案の定すっぱさでのた打ち回るテン。しかしなにやら様子がおかしい。なんと梅干を食べて酔っ払ってしまったのだ。気付いた時は既に遅し。ラムまで梅干のとりこになってしまった。完全に酔っ払って電撃を放射しまくるラムと、火炎を放射しまくるテン。その様子をみた温泉マークは、生徒の誰かが学校に酒を持ち込んだと邪推し、生徒を集めて所持品検査を始めようとするが・・・。
感想
(65話)
脚本として金春智子女史が初クレジット。この後、劇場映画第一作、第三作、完結編の脚本を担当する事になる。冒頭、あたるの母に頼まれて箸箱をあたるに届けに来たテン、こともあろうにパンツから箸箱を出しやがった。いくら収納スペースがないといってもあんまりである。ささやかなあたるへの復讐か?また、鉛筆二本を巧みに使って弁当を貪り食っていたあたる、あんな角度で食べてると飯が全部おっこちてしまうぞ。恐ろしい勢いで食べてた割には一段落ついたシーンでは結構飯が残っていた。かなり圧縮された弁当のようだ。梅干に酔っ払ったテンのシーンでは奇妙なBGMが流れていた。うる星としても結構異色の音楽。他にも使われていたであろうか?同じく梅干に酔っ払ったラムが制服を脱ぐシーンでは、瞠目する面堂、メガネ、カクガリ、パーマの四分割アップがあったが、チビの立場はどーなるのだ?と思っていたら、この後弁当に梅干が入ってなくて狂乱するチビの一人舞台シーンがあった。よかったよかった。「梅干もっとほしいっちゃ!」と絶叫するラムのシーンでは、何故か面堂、青シャツ白ズボンから、白シャツ黒ズボンに着替えていた。この後に待っている裸踊りを予見していたのであろうか?酔っ払ったラムやテンが夢うつつで彷徨するシーンではBGMの「マルガリータ」が非常に効果的な雰囲気を醸し出していた。その場面で温泉が牛丼らしきものを食べているシーンがあった。あたるが同時間に早弁をしていたってことは、温泉、君も早弁をしていたってことだぞ。いかんなぁ。生徒の模範とならねばならんのに。ラスト、服を脱がされる面堂、他の級友の声にかき消されがちであるが、彼のセリフは爆笑ものである。じっくり聞いてみよう。この回ではラムは殆どトラジマビキニに靴と靴下といういでたちであった。ビキニに靴下というのは・・・。かなりやらしいぞ。また温泉がロッカーを物色するシーンから、初めて林隆文氏の作画が登場。今後、ぺしゃんこ顔面を得意とする作画監督としても活躍していくことになる。


第66話 ニャオンの恐怖
放送月日 1982.9.22
脚本 押井守
演出 押井守
原作 8-4
作画監督 野部駿夫
独断評価 ★★★
原画 渡部和男、遊佐和重、桜井利行
増山江威子(みすず)、大塚智子(雪)
内容
(66話)
夏の暑さも薄らぎ初秋の涼しさがやってきた頃、ネコにも発情の時期がやってきた。諸星家の屋根の上も例外ではなく、多数のネコの雄叫びが。自分の眠りを妨害されたテンは屋根の上にのぼり、ネコを退治しようとするが逆にやられてしまう。様子を見に来たあたるとラムは、そこで奇怪な人物(?)、みすずに出会う。彼女は、病弱だった頃、飼い猫であった雪に「あなたのように元気になりたい」と言ってしまったばかりに、雪と合体してしまった過去を持つ。そのお陰で、外見は人間のような猫のようなどっちつかずの姿になってしまった。人間時代のみすずの写真に惚れたあたる、テン、及び猫時代の雪に惚れたこのあたりを取り仕切るドラ猫、「すだれのトラジマ」による、呪いを解く為のデスマッチが始まった。
感想
(66話)
チーフディレクター押井守氏が脚本と演出、絵コンテを担当。脚本にクレジットされたのはこれが初めてである。みすずの回想シーンにおける人を不安にさせるような描写は、後の押井ワールドを予見させる出来栄えであった。みすずの声を担当しているのは、あの「ルパン三世」の峰不二子役や、「一休さん」のナレーター役で有名な増山江威子さん。化け猫並に強い「すだれのトラジマ」担当は、普段はあたるの父の声を担当している緒方賢一氏。やっぱ、この人は芸達者だわ。
 冒頭、漫画を読むあたる、漫画のコマを右から左へと追っているくせに、ページは左から右へとめくっていた。何か確認したいことでもあったのか?屋根の上のみすずが恐ろしい顔をしつつ自分の身の上話を始めようとする時、恐れをなしたあたるラムテンが話を聞く前にトイレに行くシーンがあったが、ラムのトイレに関する記述は、幼少時の寝ショーベンに関する描写以外ここだけではないだろうか?またラムが、「85戦85勝、85TKO、すだれのトラジマと言えば、なく子犬も黙る」とトラジマをみょーに詳しく説明する件(くだり)があったが、情報源は誰であったのか少し気になる。そしてこの後、有名な「あしたのジョー」パロディシーンへと突入していく。突然髪型がジョーカットになるあたる。何故か丹下段平のコスプレをする錯乱坊(これがまた異様にはまっていた)。本放送時、このあたるとトラジマの戦いシーンが非常に長かった印象があったのだが、改めて見てみるとそれほどの長さではない。当時、この戦いのイメージがよほど強かったからそういう印象が残ったのかもしれない。ラスト、トラジマに辛勝したあたる(猫相手に何をやってんだか・・・)とラムのカンドーの抱擁があったが、その直後のあたるの豹変振りのテンポが非常に良かった。人間に戻ったみすずをみて茫然自失、ショックの為、髪が真っ白になる、あたるテン、トラジマ。ここも「ジョー」のパロディだろう。呆れ果てたラムが一人UFOに帰ってしまった所をみると、この後、あたるとテンはお互いの見識の甘さを慰めあいつつ、同じ布団の中でともに涙で枕を濡らしたものと思われる。合掌。
 この「ニャオンの恐怖」で第二期終了。一回の放送休止をはさんでこの後、うる星やつらの金字塔「君去りし後」が第三期の冒頭を飾ることになる。パチパチパチ。

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